ブリッジインターナショナル株式会社で、顧客データのクレンジング・名寄せ作業をし、指定されたCRMツールへ顧客データを投入、その維持メンテナンスに至るまでを管理するYさんへの取材に成功しました。1ヶ月に依頼されるデータクレンジング・名寄せの件数は20件以上、テレセールスの円滑な業務遂行を支える、縁の下の力持ち的な役割を担うYさんに、日々の業務と顧客データを入力するときのポイントを教えてもらいました。
――依頼されるデータクレンジング・名寄せの内容に、何か特徴や傾向はありますか。
顧客データにはExcelベースの単純なものから、顧客管理ツール(CRM)から抽出された複雑なものまであります。また、データを管理している単位(企業、部門、個人)の数だけデータ形式があり、それぞれに特徴があります。毎回依頼されるデータ内容が同じ形式なら、作業もしやすいのですが、アウトソーサーということもあり、ひとつとして同じ形式であったことがありません。そのため、依頼ごとにその特徴に合わせたデータクレンジングや名寄せをする必要があります。特徴というのは、データ入力の癖に起因するようなものなど、多種多様です。
複雑なものであればあるほど、統一の形式で整えようとする際に、時間と労力がかかります。
――データを整えるにあたって、どんな複雑さが存在するのでしょうか。
データ入力の癖でいうと、営業個々人が別々に管理していたデータを統合する際によく見られる特徴です。もともとは個々で管理しているデータですので、入力の仕方にも個性が出ます。
例えば、AさんとBさんの顧客データを統合した結果、同じ氏名で違う企業名のデータが複数出てくることが頻繁にあります。「企業名:はなまるシステム商事」「氏名:花丸 太郎」と「企業名:はなまる商事」「氏名:花丸 太郎」という風に。もちろん管理している個人にはわかることですが、第三者から見ると、同じ会社なのか、違う会社なのか判断が難しいことがあります。
これは企業名に限らず、氏名、住所についてもよく起こります。統合した結果、企業に紐づく住所が複数出てくる場合です。企業の本社住所はどれなのか、支店/事業所住所はどこへ紐付けておくか、等々いずれにしても、管理していた個人もしくは企業ホームページを見に行くなどの確認作業が発生します。
――気にかけなくてはいけない部分はたくさんあると思いますが、データクレンジング・名寄せをする上で特に心がけていることは何ですか。
スケジュールをたてるということですね。依頼されたものは期限内にやり遂げる、それを自分のスキルのなさでできないことになってしまうのは避けたいという強い思いがあります。ひとつひとつのデータ精査を終えるまでの工程管理をきちんとしなければ、業務に関わる全員に迷惑をかけることになってしまいます。それは避けなければなりません。データ精査完了日(納期)から逆算し、データの複雑さにかかる時間と労力を加味して、自分の作業スケジュールを決めるということを心がけています。
――データを扱うプロとして、データを管理するときの注意点やアドバイスはありますか。
個人でデータ管理する場合でも、複数人で共有して管理する場合でも、あらかじめ入力ルールを決め、徹底することをオススメします。
例えば、「株式会社」は「(株)」で統一する、英数アルファベットは半角で統一する、「氏名」は「姓」と「名」に分ける、新規登録する前には必ず検索する等、すべきことのひとつひとつは非常にささいなことです。ですが、結果、共有資産としてのデータを有効活用することを容易にする大きな力になると思います。
企業レベル、個人レベルのデータの重複や不一致が起こることからもわかるように、顧客データベースは個人の入力に頼らざるを得ないものです。その精度を上げるには、定義とルール、そしてその遵守にあるということを感じた取材でした。入力する者としてできることは些細なことかもしれませんが、企業の共有資産だという認識をみんなで持ち、入力ルールを徹底していくことが、企業として大きな資産となることを改めて教わった気がします。Yさん、取材へのご協力有難うございました。